演劇集団Schwarz welt


演劇集団Schwarz Welt ~再びの邂逅~
『棄てられし者の幻想庭園』

期間
2017/11/17 (金) ~ 2017/11/19 (日)
劇場
中野スタジオあくとれ

チケット(1枚あたり)
一般3,000円 学生・リピート割2500円
中二割300円引き(当日受付にて適応)
【発売日】2017/09/17
予約フォーム https://ticket.corich.jp/apply/84662/

タイムテーブル
11月17日㈮ 14:00/19:00
11月18日㈯ 12:00/16:0

記事一覧(50)

新たなる試み

フハハハハハ! 陰に潜んで蠢いている間に、世界の在り様は大いに変革を迎えてしまったようだな!だが…これは我らが歓迎する世界とは少し異なるようだな。いずれ手を打たねばなるまいて…。  とか何とか言っております。はい、北村です。公式で何かを発信するのは至って久しぶりなよーな……?まいいや。 さて、本日は我らの新たな試みである、収録物についてのお話をば。 まさかまさかの、非売品である過去公演についてのオーディオコメンタリーを今回、新規に収録いたしまして。そちらを今回、販売させていただく運びと相成りました。 リモートでの収録も、映像コンテンツの販売も、手探り目隠し五里霧中な状態での試みではあるのですが、これも時代の流れですかね~と。やってみなけりゃ分からないが、やらなきゃわかる筈も無し。ってなことで。 オーディオコメンタリーは収録の関係上全4部構成。1編500円での販売でございます。https://schwarzwelt.booth.pm/好評であったり、ご要望の声が多ければ、また別の企画などもやって行ければなぁとも考えておりますので、何卒よろしくお願い致します。  あ。 showroom配信と、Twitter及びpixivで連載中の4コマも、ご愛顧いただけると嬉しいのですがw

新次元を創造したり!

や。創造主だよ。 もとい、北村です。ブログを書くのも久しぶりですね。最近は巫女がこっちの仕事をしますのでw さて。今年は既に皆様ご存知の通り小劇場界も様々な影響を受けております。元々我々は今年、光り輝く五輪の力を避けるため地下に潜るつもりでありましたので(本公演がありませんので)最小限の影響で済んでいるのですが、それで全く何もしないまま闇に蠢いていても仕方が無いということで! 三次元から二次元の世界へ、ゆる~く進出してみます!!(笑) つまるところ、創造主が、四コマ漫画をTwitter上で始めました★作品名は、『黒き世界の日常四窓(エレメンタルズ)』!! 創造主、あくまで物書きであるからして別に絵が上手い訳では無いのですが。細かい事は考えず、ツッコまず、愉しんでいただければ幸いでございます。中身は過去作品のキャラクター達を縦横無尽に絡ませた、ほのぼの4コマギャグマンガです。いわばスマブラです、スマブラ(あれ、ほのぼのしてないw)。 更新頻度はせいぜい週に1回とかになりますが、そこもゆる~く見守っていてくださいな。 過去作品の設定やキャラクターは、在りし日の思い出や、断片集の過去記事をご参照くださると。知らない作品の登場人物でもお楽しみいただけるかもしれませんwそれに、今後作品が増えればその登場キャラクターも……?  

冬コミとは聖地であり戦場

来たな……冬将軍っ!!なんて感じの気候ですね。すっかり師走らしく氷点下で、私もスケジュールがせわしなくなってきました。北村なのです。さてさて。今回はなかなか素敵なお知らせを。何と何との、『棄てられし者達の幻想庭園』ノベライズ版が、冬コミで書籍化して販売決定!!!一般的なライトノベル一冊分にもなってたWeb版をとても見易く&修正して掲載。更におまけ要素として、原作者の蔵出しコメントや、イベントで使われた番外編エピソードの台本も載ります!!(写真だけはWeb版を見てね)これもひとえに舞台版があってこそなのですが、まさか冬コミに我らの作品がお目見えする日か来るとは思ってもみませんでしたな。いやはや、全ての者達に感謝の雨霰でございますよ。……せっかくだから、いつブラのノベライズ化もやってみようかしら?(笑)いつブラとステゴリアだと、確かにいつブラの方が設定細かくて多いんですけどね。その分作るのは大変です。ああ、誰か私にそんなことする時間を下さいな(スマブラやってる人が何を言う)。おっと、肝心なことを。販売場所は、12/29土曜日西19a「無限ループ」さんにて。今のところ数量限定販売でございますので、記念にお求めになってはいかがでしょう?それと、1月26日のイベントも忘れないでネ★

さあさあ、4-2

すっかり冬の時期で、師走で。特に師匠はいませんが、水面下ではこそこそせかせか動いています。北村です、にゃあ。 さて、10月に行いました紙芝居童話劇公演『FAIRYTALE quarter:』シリーズ。シリーズと言ったからには続きがあるわけでして、前回がその1作目。そして今度が、その2作目になるのであります!!  イベント開催日、決まりましたのでそのお知らせですぞ★   中二病演劇集団Schwarz Welt×カフェあめだま
コラボレーションイベント 「FAIRYTAIL quarter:two」  ~~

地下に広がる魔法展示空間カフェあめだま、そこに再び現れた中二病演劇集団!紙芝居童話劇を展開しあなたを非現実的癒し時間へと誘う……!?  ☆イベントタイム
中二病演劇集団 SchwarzWelt次回公演に繋がる紙芝居童話劇の第2章を上演! 「FAIRYTAIL quarter:two」 出演者 桜井まゆ(演劇集団LGBTI東京/演劇集団Schwarz Welt) 初山ほのか(演劇集団Schwarz Welt) 北村悠馬(M・Arts/演劇集団Schwarz Welt)他  ★カフェタイム カフェあめだまのメニューと1月の企画展示『言の葉テント~童話~』 と姓名判断術士ゆう姉さんによる名前占いをお届け! ◇この日限定 
コラボドリンクや物販もお届け★ カフェあめだま1月の企画展示『言の葉テント~童話~』も同時開催!
展示には 中二病演劇集団 SchwarzWelt 前回のイベント上演作品も展示予定
それぞれのアーティストの物販も要チェック!  会場Barルナラパン Cカウンター(東京都中野区中野2丁目29-6 B2) 日時 2019/1/26(土) カフェタイム 12:30~14:00 イベントタイム 14:00~15:00 カフェタイム 15:00~17:00 イベントタイム 17:00~18:00  料金 ☆イベント 入場1500円(1オーダー付き) ★カフェタイム カフェあめだま通常料金
 Aチケット1000円(1オーダー+入場料) Bチケット2000円 (1ドリンク+1フード+入場料) Cチケット3000円(3ドリンク+1フード+入場料)  ※イベントは完全予約制です。 ※イベントご予約済みでカフェタイムご利用の方はカフェ通常システムに追加500円でイベントご参加可能です。 ※カフェ、展示のみご希望のお客様はカフェタイムをご利用ください。  *予約フォーム : https://www.quartet-online.net/ticket/douwanatyu2two (応援したいアーティストがいる場合備考欄にご記入ください) *お問い合わせ amedamamix@gmail. com   前作は真っ赤なあの少女のお話。そして今作は……? 前回イベントにご来場いただけたお客様は、スタンプカードを忘れずに★今回からのお客様も、残りの3回にご来場いただくとその回数に応じて来年8月の本公演で「何か」素敵な特典が、ある筈です。ありますとも。内容は……もうしばしお待ちを。 

四季を越え、走り出すイベント

 いざ、覚醒の時は来たれり!!      ……何言ってんでしょうねw さて。秋分を迎えようとしている今日この頃、約1年の時を経て我らSchwarz Weltも次なる世界の創造に向けて動き出します。 前回から1年経ったんだからすぐ本公演か?とお思いの方もいるかもしれませんがあいやしばし待たれい!この漆黒の聖書や幻想の庭園を創り出して来た我々が、ここに来て素直に次に進むわけには行かない気がしていたのです。気がしただけですが気になったからには我々は実行せざるを得ないのです。 というわけで。記事タイトルにも載りました、次の公演へと繋がる長期完成イベントの開催をここに宣言するっ!!     名付けて。「FAIRYTAIL quarter:」シリーズ!!! 我らSchwarz Weltの生み出す4つの童話劇。それらは秋冬春夏を経てやがて1つになり、大いなる世界を創造する礎となって全ての者達に祝福をもたらすであろう……。(訳:来年の本公演に繋がる、全4回のファンミーティング&中二病×コメディ童話の紙芝居劇イベントです)    中野で開催中の「カフェあめだま」さんとコラボさせて頂き、次回公演までおよそ季節に1度ずつ、次回公演をより楽しんでいただくためのイベントをやりましょう。という事になった訳です。当日はカフェあめだまの飲食&展示企画も楽しんでいただきつつ、紙芝居劇というこのIT時代に逆行する手法の作品で我らと和やかな時間を楽しんでいただけます(なお、作品の内容は季節とは全く関係無い、雪名ひかる氏書き下ろしのコメディ童話作品です)。 クォーターというくらいですから4つで完成するわけでありますし、4回全てにお越し下さった同志の方々には何か次回本公演において素敵な特典を、とも企画しております。勿論そんな事関係無く、ただ我らと触れ合いに来ていただけるだけでもウェルカムでありますし、それぞれの回でそれぞれ違う作品になりますので全部来なければ逆に分からなくなるようなこともありません。気軽でいいのです、気軽で。 ちなみに今回はカフェあめだまで開催の『ウィッチクラフトアート展』に合わせて(いるかどうかは分かりませんが)、生命判断術士のゆう姉さんがカフェに登場予定です。物販的に生命判断も出来ますので興味のある方は体験してみてはいかがでしょう?     では、まずは一つ目のご案内をば。 

『棄てられし者の幻想庭園』終章

 想像を絶したあの殺戮の宴から早1か月……。 シルバ 「と言う訳で、ごめんね。折角のオラクルを無駄にさせちゃって」 どころかまだ日付すらも変わっていない、6月13日の夕方。 ギルド内の後処理も一通り済ませたシルバは、一人リビングでくつろぎながらギルドマスター専用回線の携帯電話で話していた。シルバ 「……うん、まあキミ達も余計な仕事しなくてよかったんだから良いじゃないか。いやん、そう怒っちゃやーよ?……分かった分かった、次のハーモニスタに菓子折りでも持って行ってあげるからさ。……へいへい、注文が細かいねぇ。あー!や、うん。じゃね」 最後はもう向こう側の声を遮る勢いで通話を終える。実際に顔を付き合わせた時の事を思うとほんのり寒気がするので、シルバはつい持っていた携帯電話をぺいっと嫌な物のように放り出すと、それが良い感じに角が床で跳ねてリビングの出口まで転がって行く。  そしてそれは、いつの間にかそこにいた男の手によって拾われてようやく止まった。
ハヤト 「……。どれ相手だ?」  お馴染みの鉄面皮に蟻の触覚程の呆れ成分を出し、色々省略気味に尋ねて来るハヤトにシルバもソファに寝転がりながら慣れた様子で返す。シルバ 「ん?ミドリちゃん」 ハヤト 「京都の『暗き毒竜(ニーズヘッグ)』か……。あそこは荒っぽいからな、観光ついでに視察に行くといつも疲れる。出来ればもう行きたくない」  携帯電話をシルバに放り返しつつ、ハヤトもミドリのいる光景で無駄に気が重くなったのかどっかとローテーブルの前に座り込んだ。 お互いに直接向き合わないL字で高さも異なる位置関係にありながら、何の問題も無くそのまま会話が続く。シルバ 「グランドマスター様が何言ってるんだ。部下には良くしてやらないと、私と違って拗ねてしまうぞ?」 ハヤト 「どMか何かかお前は、褒める気が無くなるぞ。……まあとにかく、今回お前はよくやってくれた。俺の方の失策でもあったからな、礼を言う」シルバ 「はは、私の力ではないさ。私を信じてくれたメンバーと、何よりアカネちゃん自身の頑張りのおかげだよ」ハヤト 「そうか。なら土産のミスティ・ザッハトルテはお前以外の奴らに   」シルバ 「ごめんなさい僕とっても頑張りました後生だからその最高級の黒の貴婦人の味わいをこの愚物にもお恵み下さいませマイロード!!」

『棄てられし者の幻想庭園』第9章

 建物内に定刻を告げる鐘が5つ鳴る。 と同時に、地を這う塊がまた一つ蠢いた。アカネ 「はっ……、はっ……、はっ……。っ、こぉ、のぉっ!」 自分の足元へと幾百と伸びて来たそれを、『闇の業』アカネは同じく幾百と繰り返して来たように無作為に蹴り飛ばす。 室内を埋め尽くす血だまりを掻き分けるようにバシャリと音を立てそれは倒れ伏してまた動かなくなるが、 僅かに響く別の声によって再び動きを取り戻した。
アカネ 「っ……!」 望んでいた筈の行為。遺伝子に刻み込まれた本能が求める行為。殺人。 自分が何もせずとも供給され続けるその快楽であるはずの行為に、アカネの体は各所に不快感を覚え軋み始めていた。 シルバ 「……ほら、どうした?まだ贄はあるぜ……」アカネ 「   !」 肩で息をしながら膝を付くシルバの言葉に逆撫でされ、アカネは周りを見回す。 全体が砕け、焼け焦げ、溶けて、生々しい血の海が広がる見るも無残な有様の会議室に散らばる無数の人間。誰一人として立ち上がれる者はいないものの、微かにしかし確実に、こちらへと這い寄って来る。 それらは二丁拳銃の長髪女性であったり、金髪のメイドであったり、ホストのような長身の男性であったり。顔を見ればそれに結び付く自分との映像が過る者達。 その存在の全ての視線がアカネに向けて注がれ、どれも苦痛に耐え抜く表情をしていた。イノリ 「アカネ、ちゃん……」アカネ 「っ……!」 静寂の中では、地に伏したままでの吐息に乗った程度の微声であっても明瞭に響き渡る。ましてや対象に向けた物であれば尚更の事。ミコト 「アカネさん……」シグレ 「アカネ……」メグミ 「アカネちゃんっ……」フタバ 「アカネ……!」コヨミ 「アカネちゃん……」
アカネ 「ぅ、あぁ……。ああぁぁぁ」 メンバーの呼ぶ声が、アカネの耳を、脳を、全身を突き抜けて行く。 それに困惑し、頭を抱えて狼狽える様に、数時間前までの狂気に満ちた少女の姿は大きく陰りを見せていた。
シルバ 「さあどうしたっ……!昂るんだろう、血を啜りたいんだろう、命を喰らいたいんだろう!?」 疲弊しきった体で、それでもシルバはマスターとしてアカネの前に立つ。全くの無防備に。シルバ 「やれよ、やってみろよ、ほら、その手で!さあ!!」 アカネの胸座を掴み、シルバは殆ど零距離でアカネと対峙する。 そうして揺れ続ける瞳が一線に見つめ返して来る瞳と交差した時、アカネの内側が最後の大脈を打って大脳神経から電撃を駆け巡らせた。アカネ 「あっ……!良イ。い、やだ……。あぅ、ウ、ぁぁ……」 ビクンビクンと、恍惚と抵抗の痙攣を起こして人と獣の間でもがく。崩れ落ちたくても逃げたくても、シルバが胸座を掴んで離さない。『闇の業』による興奮と、殺人の本能的嫌悪感と恐怖感と罪悪感とがせめぎ合う。そして、アカネ 「はっ、はぅ、あ……、ああああアアアアアああああアアあああっっ!」  双方が最大限に達し、絶叫と共にアカネは短剣をシルバに振り上げた。メンバー「マスター!!」

『棄てられし者の幻想庭園』断章・2分30秒の5時間

 ああ、楽しい。愉しい!シグレ 「はああぁっ!!」 成人男性の放つ凄そうな右ストレートも、私の顔面からバツンと弾かれる。アカネ 「あはっ!」シグレ 「ぐぁ、はっ……」 ああ、人の肉を私の右手があっさり突き抜けてる!肋骨も、脊柱も、心臓も肺も関係無くずっぷりと。 私の願いに応じて『精霊の盾』も最低限の膜だけを貼ってくれて、殺すときには手からその衝撃と感触がきちんと伝わって来る。攻防一体の『精霊の盾』の加護、何でも防ぎ、何でも蹴散らす。こんなに私に都合の良いスキルがあっていいのかな!?フタバ 「はあぁっ!!」イノリ 「やぁああっ!」アカネ 「?」 背中とお尻に微妙な痒みが。ああ、フタバさんとイノリさんが死角から蹴って来てたのか。 無駄なのにね。アカネ 「ふんっ!」フタバ 「くっ……!」 あ、避けられた。ただ腕を振ってもダメかぁ。 じゃ、飛び掛かってみよう!アカネ 「キャハハッ!」フタバ 「グギャ、ハッ……」 あぁ~、初めて男の人を抱いちゃった。意外とすぐ、潰れちゃうもんなんだねぇ……?イノリ 「フッ!」 んっ、脳天!?さすがイノリさん、ちっこ軽いからジャンピング踵落としとか余裕かぁ。 んじゃ、私もっ!アカネ 「やーーあっ!」イノリ 「っ、とっ。せぇっ!」アカネ 「ほっ、とっ!!」 ちょっと躱されたけどっ!イノリ 「……がは、っ」 手ばっか見て、ナイフを忘れちゃだめだよねぇ?『精霊の盾』と違って生のナイフは、また違った肉感がクる。刃先に纏わりついて、肉にめり込んで。でも血の潤滑でじゅるっと滑るように抜けて行く。 はぁ……っ、体の内側にじゅんと来るっ!また痺れちゃう!!アカネ 「……はぁあ。ぁ、ははっ、あはははっ!」 もっと、もっと。もっとっ!メグミ 「は~い、こっちだよぉ~」 お、メグミさメグミ 「っしょっ!」アカネ 「んっ!?」 痛っ!   くはないんだけど言っちゃうよね。 ってか、椅子ブン投げて来るとか。わいるどだなぁ意外とっ。メグミ 「そぉいっ!」 何個投げて来てもっ!!アカネ 「    ふぅっ!!」メグミ 「、ぐぶっ」 あ~、やっぱりお腹を行くのが一番殺った、って気になるなぁ。こうやってだらんってなった体がずしっと来ると、命の重みってのを感じるよねぇ……。 じゃ、気持ち良いからしばらくこのままやってみよ。ミコト 「なかなか、エグい発想をしてきますね……」アカネ 「そーですかぁ?」 おっきいテーブルの上ど真ん中から見下ろして来るミコトさん、おおぅ二丁拳銃カッコイイなぁ。あと照明が何かちょっと煽ってない?自動で動くのここの照明!? でも、エグイも何も別に気にせず撃って来れば良いのにね?ほら、右手のこれはただのお肉だからさぁ。ミコト 「では、遠慮無く……!」アカネ 「えっ!?」 距離、詰めて……っ!?ミコト 「疾ッ!」 ガンガンッ!!アカネ 「みゅっ!!」 目っ……!ミコト 「颯ッ!」 ガキュッ!アカネ 「~~~~~~~ッ!!」 ……煩っ!!アカネ 「斬いぃッッ!!」ミコト 「と、っ」アカネ 「あっ!」 ナイフ、蹴られたっ!?ミコトさん、マジぱねぇ!! じゃあ、こっちは蹴り飛ばせるのかなっ!?ミコト 「ちょ……っ!」 必殺、メグミ砲っ!!んりゃぁっ!! ……あ、ギリ避けた。まあいーけど、ナイフナイフ……。シルバ 「お~っと!」アカネ 「マス   」 ぽいっ。 割り込んで来たマスターが丸い何かを……。アカネ 「!?」 ズドムッッッ!!アカネ 「~~~~~~~~~~~~~ッ!?」 爆発   爆弾!?でもっ、眩しくて、耳にクる……っ!あーでも、我慢出来ない程じゃないな。爆弾ってこういうもんなの? ん、目と耳を塞いだまんまでマスターが何か言い始めてる?シルバ 「今のは、スタングレネードってやつだ。音と光で相手を昏倒させる爆弾なんだが……、聞こえてるって事は鼓膜を破るまでは行かなかったらしいな。さすが『精霊の盾』」アカネ 「……いや、うるさかったですけどね。後眩しかったし、ミコトさんの銃よりも」 そのミコトさん、ちゃっかり離れてメグミさん回復させてるし。シルバ 「いやいや。物理防御が完璧ならこういうデバフ系の小細工なら効くかな~と思ってたんだが、これが最大効力を発揮する室内で零距離射撃とその程度の差しか無いとなると、『精霊の盾』の防御機能ってのはかなり柔軟で、都合の良いもんらしいな」アカネ 「都合?」 なに、どういうこと?シルバ 「ま、いいさ。ほらよ」 マスターが私のナイフを拾って投げ返して来てくれた。わざわざ妨害したのに?シルバ 「細かい事は気にするもんじゃないさ。ほら、まだまだ宴は始まったばかりだぞ?」 また最初みたいに取り囲まれてる。皆血塗れだったりするけどもう誰も怪我はしてないし、どこか口角上がり気味な気もする。シルバ 「ここからは私も混ざらせて貰おう。ほーら、こっちの肉は美味いぞん?」アカネ 「そーですかぁ。じゃあ、遠慮無くっ!」 別に、殺したいだけで食べたい訳じゃないんだけどさぁっ!!  イノリ 「せえのっ!」 ボギュッ、ズシュリ。シグレ 「バッター振りかぶってぇ……、せえっ!」 ガキンッ!ガシュシュッ。メグミ 「こーいうのはどーですかねぇ?」フタバ 「おま、それロケットラ   」 ボシュウゥゥゥ、ガゴォォォォ!!! ……タッタッタッタッタッタッ、ズブシュッ!ザムッ!!ミコト 「『完全懲悪』ッ!……破ァァッ!!」 バチュンッ、バチュンッ!!……ガシ。ぎゅうぅぅブチュルッ。シルバ 「44……。『生命判断』!」コヨミ 「後ろ……、たぁぁっ!」 バツンッ! トッ……、ペグシュゥッ!!メグミ 「た~~~~   」 クルッ……、ゴッ!! グシュ。イノリ 「ジェット!」シグレ 「ストリーム!」フタバ 「アターッ   」 ズシュルッ! バチチィッッ!! ザ、ザグッ。……ズ、ヂュルゥゥッッ!!アカネ 「はぁ~~~~~~~~~……っ。……は、ははっ」 良い。 良いねぇ……。 どんどんどんどん上手くなる。 分かる。どうすればアガるのか。どうやれば正解なのか。シルバ 「『生命判断・三連爪(トリニティ)』!! 83……」 腕を振るえば肉を裂ける。 手を伸ばせば骨を砕ける。 指で触れれば溶けて行く。ミコト 「斉、射ッ……!」フタバ 「うぉっ!弾き……痛だっ!でっ!!」 開けばいい香りのする入れ物。触り心地もすごくイイ。 ずっと、ずっと戯れていたくなる。イノリ 「硫酸の瓶とか投げ付けたらどうなる?」コヨミ 「それ、瓶が弾けてキミに掛かるよ」 これが、人間なんだって? こんなに素敵で、壊しやすい物が……ふふ、ニンゲン? それじゃあ、いっぱいいっぱい、愛さなきゃ。 ふふふ。ほかのひとに殺されないように、わたしがニンゲンを殺(あい)さなきゃ。シルバ 「103……っ。せぇぇやっ!!」 ズッシュゥアッ……!シルバ 「……ぐっ」 いっぱいいっぱい、い~っぱいいるけど。なんどもなんどもなんどでも、わたしのために生き返ってくれるけど。 わたしがしていいんだもん。ふふふふ。わたしだけが、わたしの為の! 人間なんて、私が殺すためにいるありふれた物なんだよ。 ……だよね、ラビリンス?       …………なんでかな?シルバ 「……328」 なんでこの人達は、私に殺されているのかな? なんで、この人達はこんなに無駄な事をしているのかな……?アカネ 『そりゃあ、私を愉しませ続けてくれようとしてるからじゃない?』 そう、なんだよね。 火炎放射器もガトリングガンもダイナマイトもチェーンソーも液体窒素も超音波粉砕機も、何一つ効かないって分かっても私に突っ込んで来て殺されてくれるこの人達。アカネ 『気持ち良いよね、人間って。あったかいし、やわらかいし、ちぎりやすいし』 焼き立てのパンみたいだね。 うん、ずっとこうしていたい。してていい、んだよね。アカネ 『そうだよ。誰が私の生き方に文句が言えるのさ。みんな私の生き方を認めてくれたからこうして私の為に来てくれてるんじゃない』 そう。わたしはわたし。これが、わたし。いまのわたしこそ、わたしなんだ。 ……だけど、だけどさ。シルバ 「402……」 この人達、何なの……?アカネ 『愉しい物だよ』 死ぬときにさ、わたしをじっと見てるんだ。アカネ 『で?』 それだけ。 ……それだけなのに、さぁ。 何か……。何かね。アカネ 『ほら、潰そう?』 あ、うん。 ……………………。 ああ、やっぱりだ。アカネ 『何。気持ちいいでしょ?』 うん、手から体の芯にゾクッと来る。 でも、でもね? なんだか……冷たくなってきたの。アカネ 『気のせいだよ』 ……そっかなぁ。 もう100回も殺せば、わかるかなぁ?アカネ 『そだね、分かるよ。じわじわと』シルバ 「……463」 …………。 ……ああ。 今の、メグミちゃんだ。アカネ 『それが?その辺の人間と、別に変わらないじゃない』 …………うん。うん? そう、でもなくない、かな。アカネ 『ほら、手が鈍ってるよ?』 おっと。 ……今の首の高さと硬さは、シグレさんか。 何だろう。何だろうな……。  お腹、痛いな……。  ねえ、もしかしてなんだけどさ。アカネ 『何』 この人達って、殺しちゃいけないんじゃないのかな。アカネ 『どうしてさ』 いけない……、わけじゃない。アカネ 『殺しちゃいけない人なんていないじゃない』 そう、いけないひとなんていないよ。 ただ……ただね。アカネ 『愉しいよ?気持ち良いよ?興奮するよ?ほら、殺ろうよ?』 えいっ。アカネ 『ほら。やっぱりね、悦んでるよ?』 ……はは。そう、なんだよねぇ。体は正直だ。アカネ 『でしょう?じゃあほら、次が   』 ちょっと黙ってくんないかな。アカネ 『…………何て?』 ……来ないで、欲しいかな。アカネ 『私を……拒むの?』 違うよ。あなたじゃない。 だって、来ちゃうと殺しちゃうでしょ?殺したくなっちゃうでしょ?アカネ 『それが当たり前じゃない』 当たり前って何さ。 私は私、私はラビリンス。それはそう。 でも。私はそれだけじゃない。 私は選んだんだ。教えてもらったんだ。人間とはどういうものであるのかを。アカネ 『ただの私の餌でしょう?』 そうかもしれない。でもそれだけじゃない。アカネ 『愉しいじゃない。それでいいじゃない!』 そうかもしれない。でもそれだけじゃない。 人間は、苦しむことが出来る。アカネ 『そんな事、何でする必要があるわけぇ?』 私が、人間であるために。 人外が、人であろうとするために。 この世が、命にとって幻想にも等しい楽園であるために。アカネ 『私がそんな事する必要無いじゃない?それは誰かがやる事だよ』 じゃあ、私がやっても良いんだよね?アカネ 『私はただの『闇の業』だよ?そんな事出来る訳無いじゃん。人は死ぬもの、殺すもの。ただそれだけでいい』 そうだね。そうだったら、どんなに簡単で素敵だったんだろう。 でも、そうじゃない事を教えてくれた人がいたんだよ。 複雑で醜くても、それでこそだって言っていた人達がいたんだよ。アカネ 『それが……この人達って事?』 多分……そうだった筈。アカネ 『だから、この人達は殺しちゃいけないって』 ごめんね、ラビリンス。 あなたは私だから、否定する訳じゃないんだよ。 けど、けどね……。アカネ 『分かってるよ。私もあなただから』 うん……。アカネ 『じゃあ、早くこいつらを殺して他を殺しに行こう!』 ……え?アカネ 『この人達だから、殺さない方が良いんだ。だから、やっぱりその辺の人で愉しもう』 ちが……そういうことじゃ。アカネ 『だって、愉しいって事に変わりは無いでしょ?その証拠に、ほら……?』 ……?シルバ 「……6、28」アカネ 『口では何とでも言っても、体は正直じゃない?』アカネ 「ハァ……ハァ…………。は、ははは……。あははは、はははははっ!」 っ……!アカネ 『あ、また起き上がって来た。本当、頭おかしいんじゃないこのニンゲン達』 ………………みんな。アカネ 『おかしいね、おかしいよ。何で殺されに来るのさ、ニンゲンのくせに!』  ……来ないで。 さっきから、手が……身体が…………寒いんだ。  躯体中に纏わり付いた鉄が、重いんだ。 

『棄てられし者の幻想庭園』第8章

 6・12(木) 23:45。 梅雨と言うには風情に欠ける激しい雷雨が窓を打ち付ける中、アカネは一人ギルドの廊下を及び腰に歩いていた。アカネ 「知らなかった……ここ夜は何も点かないんだ。……でも、何で部屋に誰もいないんだろ。と言うか、せめて懐中電灯くらい……」 不平不満がポンポンと口をついてしまうがそれも致し方なく。 防犯上の理由か何かなのか、2階から上はホテルの客室のような構造をしていながら廊下には僅かな小窓しか無く、しかも照明も何故か全て落とされている為に時折の雷鳴の僅かな光でしか道が分からず、まさしく一寸先は闇状態。アカネも今完全に壁に手を付き手探りで進むしかなくなっている。そもそもこの1週間こんな時間に部屋の外へは出た事が無かったので(大抵ぱったりと寝落ちていた)こんな事になるとも知らなかったのだが。 そしてホテルのような造りとは言えどもホテルではないので、自室には自分で持ち込んだ以上の物は無い。充電の出来ないスマートフォンと服の中にしまい込んだナイフだけでは何をどうすることも出来ない訳であり、階下に、そして外へと出るまでは牛歩戦術である。 それにしても。アカネ 「……もうじき、か」 昼間あれだけ脅しながら優しくもしてくれていたギルドメンバーの気配が、建物内から本当に全くと言っていい程無くなっている。『闇の業』のリミットに向けて自分にも自室で心の整理を付けろ的な事を言ってくれはしていたが、何も建物全体で静まって集中させてくれなくったっていいだろうに。こっそり誰かの意見を聞いたり相談したりしたって良かったのだけれども。 とは言えおかげ様で、こうして(大して無いけど)身支度を整えて出て行こうという結論が出せた訳なのではあるが。誰もいないと言うならばそれもそれで好都合でもある。 成り行きに近い形とは言え、沢山世話にもなったし思い出と呼べるものも出来た。でもだからこそ、これ以上自分の事でこの人達の目的を阻害したくはない。自分の事は自分でどうにかケリを付けて見せよう、誰もいない所で、誰とも関わらないようにすれば、いつか自分諸共『闇の業』は消えてくれる筈だから。そう思ったのだ。父親の時は誰にとっても唐突過ぎただけ、今回は知識があるから大丈夫だと。それこそいざとなったら『精霊の盾』が守ってくれるのではないかとか、そんな期待も少しだけして。 誰もいなくとも意識して、そして無意識にも息を殺してアカネは1階へと辿り着く。そしてそこから裏口へと進む途中、横切るリビングへと目をやった。 絢爛豪華な訳でも無い、大層な工夫がされている訳でも無いこのリビング。しかしここへ来てからというもの、一番長い時間を過ごしていたような気がするこの場所。いつも来れば誰かいて、真面目だったり下らなかったり、とにかく他人と交流を図ることの出来た空間。 寄るつもりも無かったのにこうしてふらっと足を踏み入れてしまうくらいには、アカネの心はここに馴染んでいた。ここの調度品として今も一番の存在感を発揮し続けているソファにそっと腰を下ろすと、自然と皆とここで交わした言葉達が頭の中に流れてくるようで。アカネ 「たった、1週間だったんだけどな……」 しかし間違い無く、これまでの人生で最も濃密な1週間だったであろう。19年の積み重ねがあっさり脳から押し出されてしまうんじゃないかくらいに。アカネ (あ、世間的にはもういなかったんだった) そんな面白くも無い自虐で失笑を浮かべてみたところで、別側のリビングの入口の方から静かに、しかし確かな足音が近づいて来る事にアカネは気付いた。『精霊の盾』があるとは言っても見えない相手が近付いて来る恐怖というものはあるもので、その足音のする方を向いたままアカネの体はキュッと固まってしまう。 コツン、コツン、と一定のリズムで大きくなる足音。やがてそれがリビングの入口辺りでぴたりと止まる。そしてそのタイミングで今日一番の落雷が爆ぜ、鋭く青白い雷光の明滅がそこにいる人物のシルエットを浮かび上がらせた。??? 「うふふふ……」アカネ 「うきゃあぁぁっ!!」 もうお化け屋敷のような状態でかろうじて見えたのは、前髪で目元が隠れ、切れ長の口の端を上げて怪しく微笑む洋装の少女。イノリ 「どうしました、アカネちゃん?」 もとい、ギルドが誇る微笑みのメイドさんだった。 そのメイドさんが、いつか見た(と思われる)青い光のランタンを灯すとお腹の辺りからボワッと淡く姿が浮かぶ。しかしいかにLEDと言えどもそれ一つで凹凸のある体の何もかもカバー出来たりはしない訳で。アカネ 「イ、イノリさんか……。てっきりおば   」イノリ 「おば……?」アカネ 「何でもないです……」 暗闇で下から光を顔に当てたらさてはてどう見えるのか。全力で口を紡ぎ顔を反らしたアカネからその回答は聞けない。 あと、この状況でニコニコし続けながら尋ねて来るメイドさんにはやっぱり言い辛いものが。
イノリ 「……さすがに、寝てられない?」 このお戯れについてはメイドさんも深掘りする気は無いらしく、リビングに入って来て普通にアカネを気遣っているのが分かるトーンで話し始めた。アカネ 「はい……。あの、夜っていつもこんなに暗いんですか?」イノリ 「これでも闇の組織ですから。夜11時消灯です」 全力でツッコミたい衝動を、アカネは必死になって抑え込む。イノリ 「……ね、不安で落ち着かないなら私といる?」 アカネの顔を人によってはあざとく見える角度で覗き込み、甘い声で囁くイノリ。前は全く感じる余裕の無かった事だが、こう直接自分にだけ向けられるこの人の笑顔はさすがの破壊力で。と言うよりもうっかり妙な感覚に陥ってしまいそうでつい。アカネ 「え、イノリさんと?」イノリ 「……嫌なの?」 一瞬にして、イノリの声に闇が差した気がした。アカネ 「いえ滅相も無い!」 なので、全力で否定させていただきました。